ガイドヘルプから学んだ三つのこと

こんにちは、佐藤です。お変わりありませんか?

さて、前回「学ぶことで気づいた大事なこと」をお伝えしましたね。

今日は、その続きをおつたえします。

本格的に開始したガイドヘルプから学んだ3つのことについてです。

ここで、得たものは大きく三つです。

ひとつ目は、障がい者といっても、そのひとによってさまざまであるということです。つまり、さまざまな障がいがあり、たとえ障がい名が同じでもひとりひとり症状の程度や個性はまるで違うということです。

ふたつ目は、言葉による指示は通らないことです。

これは、言葉に頼ったことばかけは相手には伝わらないということです。

ことばのないひともいます。ことばがあっても支援者が意図する質問が正しく理解できない、あるいは返ってきたことばが適しているように思えても、意味がわからないままに答えていることが実に多いのです。

これは、職員を困らせようとしているのではなく、これまでの経験からそう答えることで自分(障がいのあるひと)にとって都合のよい結果を得られてきたことが多いからです。

そこで、意思決定を促すためのアイディアを出しました。

たとえば、意思表示を○×で示すためのノートや筆記用具の用意、サンプルやメニューなどを活用した視覚によるものをつかっての判断を促すなどです。

そうです。ことばに頼るのではなく、表情をみる表情をよむ表情で伝えることでコミュニケーションを図るよう努めました。

そして、みっつめは利用される方は家族には見せない顔をみせることが多いということです。

実は、利用される方はご家族が思っている以上に、いろいろなことができることが多いのです。

これは、ご家庭ではご家族が先回りをして意思決定(お世話)することが多いので、利用される方が自分でできるということを見逃してしまいがちになるからではないかと思います。

そこで支援中の出来事をご家族に伝えるのですが、好ましいと家族が思えることを伝えるようにしました。

利用される方ができないことを伝えるのではなく、できること、できたことを伝えることで、ご家族が利用者さんを見る目が変わることがたびたびありました。

これがきっかけとなり、さらに移動支援を利用するご家族が増えてきました。

このことは、障がいのあるわが子も安心して外にでることができるというご家族に安寧をもたらすことにつながったといえます。

このように、移動支援(ガイドヘルプ)の仕事をすることで、支援者がするすべての支援を常に家族が担ってきたことを身をもって知りました。ガイドヘルプは障がいのある人を支援するのはもちろんのこと、家族のレスパイトとしての側面もあることを心から実感しました。

また、もうひとつ分かったことがあります。

それは、ガイドヘルパーがいることで、利用している障がいのあるひとは社会とつながりをもてるということです。

同時にガイドヘルパーがいることで周りの人たちは障がいのあるひとがそばにいても安心して受け入れられることが多いということです。

さらに、公共交通機関を利用しての移動であることから様々なことを知りました。

たとえば、利用される障がいのあるひとは公共交通機関を利用することで、そのルールを学びます。
支援者は公共交通機関の改善点に気づきます。さらには障がい者割引等も知りました。

何より、障がいのある人がこうして社会的な活動をしているということを社会アピールすることにつながることを自覚し、その役割を担っていることを自認するようになりました。

実際、今では障がいのあるひとが公共交通機関を利用することは当たり前になっています。

あっ!少し長くなってしまいましたね。

では、続きは次回ということで・・・

また、お会いしましょう!!

佐藤寿恵

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佐藤寿恵のアバター 佐藤寿恵 施設長

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