感謝から信頼が生まれた日:公園清掃から学んだこと

5月から始めた永山記念公園の清掃が11月5日に無事終了しました。      

そのなかで、忘れられない出会いと学びがありました。  
そのことをご紹介しますね。

公園清掃最終日:すっかり色づいた木々

それは、9月下旬の公園清掃でのこと。

そのひとは、笑顔でゆっくりと近づいてきました。

会うたびに声をかけてくださる女性です。             

その方との出会いは、この5月の公園清掃初日です。

初日で少し緊張しながら清掃をしていると、「ありがとう」と声をかけられました。

お話しをしていくうちに、清掃している公園の近くに住む方でした。

その公園には近くの保育園の園児や親子連れが多いとのこと。
それと残念ながら空き缶や吸い殻が多いことがわかりました。

けれど、それらのごみがほとんどないので、よくよく聞いてみました。

すると・・・その方が、朝早くから清掃をされているとこのこと!

そして、もう何年も続けていらっしゃることもわかりました。

私は、頭が下がる思いでいっぱいになりました。

そこで、私たちは障がい者就労支援事業所の職員と利用者であること、札幌市の委託を受けて清掃
していることをお話しました。また、自らの意思で公園清掃を続けていらっしゃるその方とは比べ
ようもないことをお伝えしました。

すると、その方は利用者さんと一緒に清掃している様子がとてもいいわ。うまくいっているのがよく
分かるわとおっしゃってくださったのです。

それから、時々声をかけていただいていたのです。

お会いする事ができないときも、公園清掃のたびにそのことを思い出していました。

最近お見かけしないなあと思っていたところでしたので、その9月の出会いにうれしくなり
ご挨拶しました。

すると、7月に体調を崩されて公園清掃をお休みしていたというのです。

さらに、来月に手術をされること、公園清掃が気がかりだったけれどあなたたちがいるから安心!
と、おっしゃるのです。しかも、みんなで食べてね♪とお菓子を手渡されたのです。

「安心してください。また、お会いしましょう!」とお別れしました。

公園清掃をすることで、利用者さんは思いがけず感謝のことばをいただきました。
そのことばに応えるべく、利用者さんはさらに誠意をもって公園清掃に取り組んできました。

自分たちの仕事や取り組みが人に感謝される!いただいた感謝の気持ちに誠意をもって応える。
この感謝し合う関係は、安心というかたちの信頼関係をうみだしたのですね。

ひとはひととの関係のなかで成長し、社会的つながりを育むものです。

利用者さんは公園清掃を通し、社会へと一方踏み出すことができました。 これからの利用者さんにとって大きな力になっていくものと信じてやみません

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この記事を書いた人

佐藤寿恵のアバター 佐藤寿恵 施設長

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